こんにちは
難民キャンプをちょっくら見てきました。北部で紛争地域となっているサアダ州から流れてきた人たち、専門用語では国内避難民(IDP:Internally
Displaced Person)と言われる人たちの暮らす所です。UNHCRが支援しています。
「難民キャンプ」というと、いかにも悲惨そうな、眉間にしわをよせた子どもの写真のイメージがありますが、レンズを向けられる側の立場に立ってみると、人間の尊厳という問題があって、自分はそういう写真がどうも好きではないです。報道写真家でもないし。ちょっとでも笑ってる方が良い。
ちなみに行ったのは別の場所で業務上重要なイベントがあったからで、行程の途中、ほんとにちょっくら見ただけで、キャンプ周辺はすごく安全です。戦争から逃げて来たのにわざわざ危ない所に難民キャンプをはってもしょうがないわけで。
表面上しか見れなかったにしろ、こういうキャンプを見ると、戦争って、今この瞬間も繰り返されている悲劇なんだなーって本当に思います。
明日からラマダーンが始まります。8/11から約1ヶ月間、断食となります。
断食と絶食は違います。
絶食は全く食べませんが、イスラームでの断食とは、日の出から日没までの日中だけです。日中は、一切の飲食禁止、タバコも駄目です。厳密には、唾の嚥下も駄目なので、ラマダーンの間は道に唾を吐く人が多くなります。
イスラームでは宗教行事には陰暦を使用していて、月の運行を観測して日取りを決めます。「ラマダーン」というのも月の名前の一つで、日本人が弥生とか如月とか神無月とか、陰暦の暦に名前をつけているのと似ています。
ラマダーン月は断食月間にしましょうという具合です。
今年は8/10に新月になって、断食は実質的に8/11の朝から始まります。新月→満月→新月となる一ヶ月弱、9/10までが今年のラマダーン月です。
日中でも人目につかない所で飲み食いすれば別に見つからないのですが、神様は全てお見通しなので、敬虔な人ほど自分に厳しく、きちんと断食するようです。子ども、病人・怪我人、妊産婦、旅行中の人は免除です。大人であれば、健康体になったり旅行から戻ったりすれば、免除されていた日数分、後で個人的に断食をやって埋め合わせをしなさいとされています。
ちなみに、涼は断食はしません。もちろん、マナーとして人目につくところでは飲食しないようにはします。
でも断食は単なる生活習慣ではなくて、宗教的情熱と信念を持って行われることです。
海外生活の基本編は「郷に入らば郷に従え」ですが、応用編は「宗教的なことにはむやみに立ち入らない方がいい」なので。
イエメンのラマダーンは筋金入りで、1ヶ月間、ほぼ完全に国の機能がストップします。日が沈んだら思い切り飲み食いしていいので、生活は昼夜逆転します。
ヨーロッパあたりではクリスマス休暇で3週間、完全にお休みになるそうですが、日本でも一ヶ月ぐらい国全体休みになる期間があったら良いのにとちょっと思います。
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-Ryo Nagai-
△ブログ: http://ryo-nagai.blogspot.com/
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